法人向けレンタルパソコン価格の確認するべき4つの要素 2021.02.16

その際、一番気になるのはレンタルパソコンの価格だと思います。次に『社員がストレスなく使えて』『できるだけ安く』、また『サポート面が安心できる』業者からのレンタルが望ましいので比較されていくと思います。

そこで、今回はそのようなパソコン手配を担当される方向けに情報収集のお手伝いになればとレンタルパソコン価格を中心に、どの視点で業者をみていくべきか順を追って説明していきます。

(1)レンタルパソコンの価格について

レンタルパソコンの相場

-1-価格は4つの内容で構成されている!

レンタルパソコンの利用費用はパソコンのメーカーやスペック、レンタル期間、故障時などの保障内容、送料(申込時の配送と返却解約時の配送)の大きく4種類で構成されています。

レンタルパソコン費用の4要素

参考として、どの程度の価格か具体的に例をみていきます。各社、様々なメーカーや機種で料金が異なるので、弊社で取り扱うレッツノートの12.1インチ、期間は1ヶ月を軸に価格比較をしていきます。詳しくは過去に公開しております『法人向けハイスペック レンタルPC┃ A4サイズ(12インチ)の価格比較 お得なのはどれ?』よりご覧ください。

レッツノートレンタル価格比較

同等商材なので、同じ価格帯と思われがちですが、企業努力により価格差は意外にも大きいです。

-2-発注時の配送費と、返却時の配送費はレンタルパソコン価格に含まれる?

次に送料です。発注時の配送と、返却の配送の2種類があるため、レンタルパソコン業者別にそれぞれの負担額をまとめております。

レンタルパソコンの配送価格比較表

なお比較対象機のレッツノートは本体価格が購入すると20万円台後半と高額で、パソコンの中でもハイスペックに分類され利用費も高い設定の部類です。メーカーやスペックを下げれば、1ヶ月3,000円程度のものもあるので利用シーンによってパソコン本体のレベルを下げることで、安価に済む場合もあります。

-3-台数や期間に応じた割引価格はあるの?

割引イメージ

レンタルパソコン業というのは、パソコン本体をあらかじめ購入して、お貸出しすることでレンタル費用をいただくという商売です。お金が先に出ていき、お客様に貸し出すことで後からお金が戻ってくるかたちになります。

原価回収図

商売上はレンタルされなければ、赤字になるというリスクを抱えており、加えて競合も多数あることから、価格も出来る限り低く設定し、早くレンタルしていく必要があります。

その中で台数が多ければ、値引きされるかということですが、答えは『難しい』です。理由は儲けの部分が台数よりも、レンタル期間にあるからです。レンタル期間を確保させていただく場合はお値引き対応の余地が出てくる可能性もあると考えられます。つまり、このような図になります。

レンタル業利益構造

もちろん、1台あたりのレンタル単価を高く設定すれば商売としては成り立ちますが、その場合は購入した方が得になる可能性もあるため、おすすめは出来ない状態になります。業者側の儲けの仕組を知っておくと、見積の妥当な価格もご理解いただけるとかと思います。

-4-レンタルパソコン価格にオフィスソフトのインストール費は含まれている?

パソコンとオフィスソフト

レンタルパソコンにおいて、オフィスソフトのインストールは、多くの業者でオプションの扱いとなっています。標準で付いていることは少ないです。

理由は利用料にプラスしてご提供することになるため、レンタルパソコン業者同士の価格競争に開きが出てしまうためです。

しかし、多くのお客様においてオフィスは必要になるので、レンタルパソコン利用時にオフィスソフトを入れる方法をご紹介します。

レンタルパソコンにオフィスソフトを入れる 4つの方法

オフィスソフト導入方法

  1. ①無料利用にてオンライン上のみで利用する!

    マイクロソフト社がオンライン上(Web上)で提供するMicrosoft Office Online(マイクロソフトオフィスオンライン)というサービスをおこなっています。これはマイクロソフトアカウントを持っていれば、無料でどなたでも使用できます。しかし利用制限として、パソコン上(ローカル環境)では利用することが出来ないです。

  2. ②月額課金版(サブスクリプションモデル)の価格は?

    マイクロソフト社のOffice 365(オフィス365)サービスがあります。これは月額利用料 900円を支払えば、オンライン上(Web上)でもパソコン上(ローカル環境)でも使用することができるという内容です。オンラインストレージ機能も1TB含まれており、バックアップも自動的におこなえるので、お得です。レンタルパソコンの利用期間が定まっていない場合や社員の入退社が一定数あるような会社では、この利用が最も安く、管理もし易いです。しかし、クレジットカード決済のみの支払い方法なので、銀行振込に対応していないところが課題です。詳しくは過去記事『法人向けレンタルPCにおける、お得で賢いマイクロソフトオフィスの利用方法について』をご覧ください。

  3. ③買い切り版(プロダクトモデル)の価格は?

    マイクロソフト社が従来通り提供している買い切りモデル(ライセンス購入)です。オンライン上(Web上)でも、店舗でも購入が可能です。購入すると、指定URLからのオフィスソフトのダウンロードと、購入時に付いているライセンスキーを入れて、パソコンへのインストール作業を進めていきます。

    レンタルパソコンで使用する場合の課題点は2点で、1点目は高額になってしまうところと、2点目は返却時にアンインストール作業をおこなっておく必要がある点です。

  4. ④レンタルパソコン業者のオプション価格は?

    レンタルパソコン業者ではオプションで2,500~5,000円/月の価格帯でオフィスの提供もおこなっています。

    オフィス費用

    価格は様々ですが、レンタルパソコン業者ではオフィスの買い切り版(ラインセンス購入)を都度インストール・アンインストールする必要があるため、長期的な利用のお客様を対象にしている場合や、インストール費用が発生する場合があります。

    マイクロソフト社の月額利用モデルOffice 365(オフィス365)は月額利用料が900円になるので、比べてしまうと大幅な価格差があります。オフィスは独自にマイクロソフト社のものを使用した方が圧倒的にお得です。

  5. オフィスソフトの過去(買い切り版)と今(月額課金版)について

オフィスソフトは以前まで、買い切り版(プロダクトモデル)しか存在しませんでしたが、現在では月額課金版(サブスクリプションモデル)が出ていて、メーカーであるマイクロソフト社側も標準的なプランにしようと動かれているようです。その為、プラン内容を見比べると、月額課金版の方がメリットは大きいです。今回の導入検討を機に既存のオフィスソフトに関しても見直しをしてみると管理方法や業務効率も向上すると思います。

-5-セキュリティソフト・ウイルスソフトの価格は?

ウイルスソフトイメージ

多くの業者ではセキュリティソフト・ウイルスソフトは入っておらず、オプションでの提供をおこなっています。参考の相場価格を表にしてみました。

ウイルスソフト名

初回インストール費用

月額

利用制限

A社

シマンテック社 Endpoint Protection

¥0

¥400

 

B社

トレンドマイクロ社 ウイルスバスター

¥0

¥400

長期利用のみ
Microsoft Security Essentials

¥0

¥500

 

C社

トレンドマイクロ社 ウイルスバスター

¥2,000

¥400

 

ここも会社によってですが、違いがあり、インストール設定費用を取るところもありますし、長期利用のお客様のみに限定して提供するところがあります。いずれの業者でも、あらかじめ購入しているセキュリティソフトをレンタルするパソコン個別にインストールする作業があるので、費用が発生するところもあるようです。

①弊社のセキュリティソフト・ウイルスソフト価格は?

Windows Defender(ウィンドウズディフェンダー)

弊社の場合はマイクロソフト社が提供するWindows Defender(ウィンドウズディフェンダー)をレンタルするパソコンに一律標準でインストールしたものをご提供しております。月額利用料に含まれており、オプション料金は発生しません

②Windows Defender (ウィンドウズディフェンダー)の性能について

機能

内容

メリット

リアルタイム保護 24時間自動でマルウェアをブロック 被害を最小限に抑える
   信頼性の低いアプリケーションの削除 システムの安定性を維持
   異変や危険を察知すると、管理者やユーザーに通知 ウイルス感染から遠ざける
スキャン保護 ダウンロードファイルやアプリケーション内の安全性チェック

  

ファイアウォール インターネット経由で侵入する不審な情報やアクセスをブロック必要であれば通信を遮断

  

詳細についてはマイクロソフト社のサイトからご覧ください。

とはいえ、ウイルスソフトの善し悪しも分かり辛いものです。そこで各国のウイルスソフト専門で調査をおこなう機関があるようなので、比較した内容をまとめてみました。

③調査機関によるWindows Defender(ウィンドウズディフェンダー)の評価について

まず調査機関については、このようなところがありました。それぞれのWindows Defender(ウィンドウズディフェンダー)の調査ページがありましたので、リンクをしております。

検査機関名

所在地

AV-Comparatives オーストラリア
AV-TEST ドイツ
SE Labs イギリス

Windows Defender(ウィンドウズディフェンダー)の調査結果をまとめると以下になりました。いずれの各国のウイルスソフトを調査した結果一定の結果を残しており、安心できるウイルスソフトになるとなっておりました。

ウイルスソフト評価

もちろん、調査は複数のウイルスソフトもおこなわれており、日本でも有名なKaspersky(カスペルスキー)、McAfee(マカフィー)、Norton(ノートン)についても出てきており、いずれもWindows Diffender(ウィンドウズディフェンダー)と同様に好成績を出している状態でした。

(2)レンタルパソコンによる価格以外のメリットまとめ

法人におけるパソコン導入では事業展開の理由で人員体制の変更、在宅での就労、業務に見合ったパソコンの配備が理由になると思います。そのようなときに、まずはリース・レンタル・購入という選択肢が最初の検討段階になります。

業者であるため、お客様がパソコンを導入する際に、どの選択肢が望ましいか、購入・リース・レンタルでそれぞれの費用を算出して、比較してみると結果は『レンタル』が優位となりました。財務面から考えても、『経費』処理できる部分は優位です。

しかし、金額・財務面からの優位性だけでなく、アフターサポートについてのメリットも高いことをお伝えいたします。

-1-パソコン導入後のアフターサポートに関して

パソコン導入において『購入』する場合はメーカーサポートも保障もつきますが、対応に時間が掛かります。皆様も家電購入において、不具合が起きた際にサポートセンターに電話された経験はないでしょうか?不具合解消までの時間を考慮すると、業務上でパソコンに不具合がおきた状態で、待つことはできるとは思えないです。

リースとレンタル

-2-リース、レンタル、購入の購入後のアフターサポートの対応

『リース』で導入する場合、上の図のように代理購入という内容ですのでメーカーサポートも保障もつきますが、リース業者を経由するかたちで、メーカーのサポートを受けるため、購入時の対応とほぼ同じです。不具合解消までの時間は長いです。

『レンタル』する場合は業者側がそもそも在庫をもっていることや、社内でリペア作業等もおこなっているので常にスタンバイ状態にあります。その分、不具合発生時の対応が早く、最悪は不具合発生した端末と同等機種の代替え機を配送することで、解決できるようになっています。

法人でパソコン導入する場合、価格も重要な要素ですが、故障や不具合がおこった際の対応も考慮して選定するのが望ましいと思います。価格が安くて、不具合対応が遅れ、業務の遅延や不備が発生してしまうと本末転倒です。

今回はレンタルパソコン屋からみる価格構造について、お伝えしてまいりました。お客様のパソコン導入において最適な選択ができるサポートになれば嬉しいです。