レンタルPCは導入できる?小規模事業者持続化補助金について解説 2021.10.22

補助金・助成金を活用してレンタルPCの導入を行い、コストを削減する取り組みは多くの会社でおこなわれています。そこで今回はレンタルPCの導入において、小規模事業者持続化補助金<一般型>の活用ができるのか、またその方法や手順についての解説をおこなっていきます。まずは、複数ある小規模事業者持続化補助金の違いについてをご説明します。

小規模事業者持続化補助金のよくある質問

小規模事業者持続化補助金には「令和元年度」と「令和2年度」の2種類があります。ここでよくある質問が「違いはなんですか?」「どちらが該当しますか?」というものです。

簡単にお伝えすると、2021年10月時点で出ている小規模事業者持続化補助金には、3タイプ(型)があります。そのうち「令和2年度予算<コロナ特別対応型>」は既に終わっており、これから補助金・助成金を申請するのであれば、令和元年度のものか、「令和2年度 第3次補正予算<低感染リスク型ビジネス枠>」から選ぶ必要があります。

それぞれ補助対象となる事業や限度額などが異なるため、以下に型式をまとめました。

■小規模事業者持続化補助金の型式解説

目的:経営計画を策定して取り組む販路開拓等の取組を支援
対象:店舗改装、チラシ作成、広告掲載など
金額:上限50万円
割合:2/3
締切:
 2021年10月1日(金)(6次締切)
 2022年2月4日(金)(7次締切)

目的:新型コロナ感染拡大予防ガイドラインに照らして事業を継続する上での対策費用
金額:類型A / 類型B / 類型C:上限100万円・事業再開枠:上限50万円
割合:類型A:2/3 類型B・類型C:3/4(複数の類型を選択した場合は一律3/4)
締切:募集終了

目的:コロナに対応したビジネスモデルの転換に資する取組や感染防止対策費
対象:対人接触機会の減少を目的としたテイクアウト・デリバリーサービス導入、ECサイト構築など
金額:上限100万円
割合:3/4
締切:
 2021年11月10日(水)(4次締切)
 2022年1月12日(水)(5次締切)
 2022年3月9日(水)(6次締切)

(1)小規模事業者持続化補助金<一般型>の概要

補助金

小規模事業者持続化補助金<一般型>は、小規模事業者の販路開拓や業務効率化の取り組みを支援するために、経費の一部を補助してくれる制度です。ここでは補助金の目的や補助対象者などを説明します。

■小規模事業者持続化補助金<一般型>の目的

昨今、働き方改革や被用者保険の適用拡大・賃上げ・インボイスの導入など、小規模事業者の抱える負担が増えつつあります。こうした中で小規模事業者の生産性の向上や、持続的な発展を目的としておこなわれている支援が、小規模事業者持続化補助金<一般型>です。小規模事業者の支援によって、地域の雇用・産業を支えることにもつながっています。

■補助対象者と補助対象事業

小規模事業者持続化補助金<一般型>の補助対象となるには、「補助対象者」の8項目を満たす個人または法人と、「補助対象事業」の4項目を満たしている必要があります。

  • 補助対象者

1.小規模事業者であること
2.資本金又は出資金が5億円以上の法人に、直接又は間接的に100%の株式を保有されていないこと(法人のみ)
3.申告済みの直近過去3年分の「各年」又は「各事業年度」の課税所得の年平均額が、15億円を超えないこと
4.商工会議所の管轄地域内で事業を営んでいること
5.持続的な経営に向けた経営計画を策定していること
6.本補助金の受付締切日の前10か月以内に、先行する受付締切回で採択を受けて補助事業を実施した者でないこと
7.本補助金と「令和2年度第3次補正予算 小規模事業者持続化補助金<低感染リスク型ビジネス枠>」を採択された事業者は、いずれかの補助事業の取下げ又は廃止を行わなければ補助金の交付を受けることができません。
8.「反社会的勢力排除に関する誓約事項」のいずれにも該当しない者であり、かつ、今後、補助事業の実施期間内・補助事業完了後も、該当しないことを誓約すること

参照:公募要領P.28②補助対象者

  • 補助対象事業

1.策定した「経営計画」に基づいて実施する、地道な販路開拓等(生産性向上)のための取組であること。あるいは、販路開拓等の取組とあわせて行う業務効率化(生産性向上)のための取組であること。
2.商工会議所の支援を受けながら取り組む事業であること
3.以下の該当する事業を行うものではないこと

・国が助成する他の制度と重複する事業
・事業完了後、1年以内に売上げにつながることが見込まれない事業
・公的な支援を行うことが適当でないと認められるもの

4.連携する全ての小規模事業者等が関与する事業であること(複数事業者のみ)

参照:公募要領P.32③補助対象事業

上記した項目を満たさない場合は補助対象外となり、小規模事業者持続化補助金<一般型>は受給できません。補助金適正化法にもとづいて実施されているため、万が一不正受給をおこなった場合は、5年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金が課されることがあります。

■補助対象経費の条件と一覧

小規模事業者持続化補助金<一般型>の補助対象となるのは、以下の3項目を全て満たすもののみです。

1.使用目的が本事業の遂行に必要なものと明確に特定できる経費
2.交付決定日以降に発生し、対象期間中に支払が完了した経費
3.証拠資料等によって、支払金額が確認できる経費

参照:公募要領P.35④補助対象経費

さらに補助対象となる経費の内容は、以下の13項目に限定されます。それぞれに対象となる経費・対象とならない経費が定められているので、申請前に必ず確認しましょう。

  1. 機械装置等費
  2. 広報費
  3. 展示会等出展費
  4. 旅費
  5. 開発費
  6. 資料購入費
  7. 雑役務費
  8. 借料
  9. 専門家謝金
  10. 専門家旅費
  11. 設備処分費
  12. 委託費
  13. 外注費

PCの購入は補助対象外

ここで注意する必要があるのが、パソコンの購入は対象外であることです。

汎用性があり目的外使用になり得るもの(例:パソコン・タブレットPCおよび周辺機器(ハードディスク・LAN・Wi-Fi・サーバー・WEBカメラ・ヘッドセット・イヤホン・モニター・スキャナー・ルーター等)、テレビ・ラジオ・自転車等)の購入費用は補助対象外
参照:公募要領P.38①機械装置等費【対象とならない経費例】

募集要領には上記のように記載があり、パソコンの購入は、小規模事業者持続化補助金<一般型>の対象とはなりません。PCの購入やレンタルを検討している場合は「IT導入補助金」を申請しましょう。IT導入補助金について詳しく知りたい方は、「IT導入補助金 2021を使うより、安く済む法人向けパソコンの導入方法」を参考にしてください。

■補助率等について

補助金の額は原則として50万円が上限であり、補助率は2/3です。しかし、特定の条件を満たす場合は、補助上限額が1,000万円まで増額します。増額の条件は以下の2通りです。

1-1.「認定市区町村による特定創業支援等事業の支援」を受けた小規模事業者であること
1-2.法人設立日が2020年1月1日以降である会社、または税務署に提出する開業届に記載されている開業日が2020年1月1日以降である個人事業主
 1-1・1-2のいずれかに当てはまる事業者は、補助上限が100万円に増額します。

2.複数の小規模事業者等が連携して取り組む共同事業の場合は、補助上限額が「1事業者あたりの補助上限額×連携小規模事業者等の数」の金額となります。(ただし、上限は500万円)

参照:公募要領P.46⑤補助率等

上記した2つの条件をどちらも満たす場合は、併用することもできます。ただし、その場合の上限は1,000万円です。

(2)小規模事業者持続化補助金<一般型>の申請方法

申請書

申請の手順は大きく以下の7つに分けられます。申請に必要な各種書類は、全国商工会連合の公式HPよりダウンロードが可能です。

  1. 「経営計画書」「補助事業計画書」の作成
  2. 「経営計画書」「補助事業計画書」の写しを、商工会窓口に提出
     あわせて、「事業支援計画書」の作成・交付を依頼
  3. 商工会が発行した「事業支援計画書」を受け取り、提出物を揃えて補助金事務局に郵送または電子申請
  4. 補助金事務局による審査
  5. 交付決定後に事業を実施
  6. 報告書提出
  7. 補助金請求・受領

「経営計画書」と「補助事業計画書」は、商工会窓口への提出後であっても、必要に応じて内容を加筆・修正することが可能です。
注意が必要なのは補助金事務局への持参・宅配便による提出は、認められていないということ。提出の際は「一般型 応募書類在中」と目立つように記載し、補助金事務局に郵送してください。

また、小規模事業者持続化補助金<一般型>は、受け取り後に事業を開始するものではありません。交付が決まり次第計画通りに事業をおこない、その際にかかった費用を報告することで、補助金が交付されます。採択されても報告まで遂行する必要があるので、注意してください。

■Jグランツによる電子申請

小規模事業者持続化補助金<一般型>は、「jGrants(Jグランツ)」という補助金申請システムによる電子申請も可能です。Jグランツを利用するには、GビズIDプライムアカウントを取得しなければなりません。アカウントを取得するまでには数週間かかるので、余裕をもって登録をおこないましょう。取得したアカウントは採択後の手続きでも利用可能です。

Jグランツの動作確認済み環境は以下のとおりです。

OS 動作確認済みブラウザ
Windows Google Chrome
firefox
edge
Mac OS Google Chrome
irefox
safari
Android Google Chrome

該当しないブラウザは申請の際にエラーが生じてしまうケースがあるので、利用しないように注意してください。

(3)小規模事業者持続化補助金<一般型>の過去の採択率

令和3年8月31日に公表された、小規模事業者持続化補助金<一般型>第5回締め切り分の採択結果を確認してみましょう。
申請件数が12,738件あり、そのうち採択件数は6,869件でした。採択率は53.9%です。

過去の採択率についても参考として表でまとめてみます。

第1回締め切り 90.90%
第2回締め切り 65.10%
第3回締め切り 51.60%
第4回締め切り 44.20%
第5回締め切り 53.9%

第1回を見る限りでは、申請すればほとんどが採択されている状態でした。

しかし推移を見る限りでは、年々採択率が減少傾向であることがわかります。採択される割合は決して高いとはいえません。したがって採択されなかった場合を見越して、計画を立てておく必要があるでしょう。

採択された事業者は通年にわたって公表されているため、補助事業のおおまかな内容を確認可能です。どのような事業が採択されているか、事前にチェックしておくと参考になるかもしれません。

(4)小規模事業者持続化補助金<一般型>のメリット

一般的に事業をおこなうために融資を受ける場合は、利子を含めて返済する必要がありますが、補助金である小規模事業者持続化補助金<一般型>は、原則として返済する必要がありませんただし、補助金は受け取りの期限や予算が決まっているので、審査を通過しなければ支給されません。補助金の要綱を正しく把握したうえで申請しましょう。

小規模事業者持続化補助金<一般型>における審査は、基礎審査と加点審査に分かれています。基礎審査の要件は下記の4つです。

  1. 必要な資料が提出されている
  2. 補助対象者と補助対象事業の要件に合致している
  3. 補助事業を遂行できる能力を有している
  4. 小規模事業者が主体的に活動し、その技術やノウハウなどをベースにした取り組みである

すべて満たさないと提案は失格となり、審査が終了します。

また、加点審査の基準は下記の4つです。

  1. 経営状況分析の妥当性
  2. 経営方針と目標、今後のプランの適切性
  3. 補助事業計画の有効性
  4. 積算の透明・適切性

経営計画書と補助事業計画書に関して加点審査がおこなわれ、総合的な評価が高いものが採択される仕組みです。つまり、単なる抽選で採択されるわけではありません計画書の内容に自信がある小規模事業者であれば、採択される可能性が高まるでしょう。知名度や運に左右されず公平に審査されるので、社歴に関わらず応募しやすい点もメリットだといえます。

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