パソコンの大量導入には購入・リース・レンタルのどれが最適?注意点も解説 2022.07.24

コールセンターや企業のITインフラを整備するには、パソコンの大量導入が必要です。
しかし、コスト面や準備の手間を考えると、購入・リース・レンタルのいずれの手段を用いるべきか判断に悩まれるご担当者も少なくないでしょう。
そこで本記事では、パソコンの大量導入に際して、購入・リース・レンタルのどの手段が最適なのかを考えていきます。
注意点もあわせて解説するので、自社に適した導入方法のご参考にしてください。
もくじ
パソコンの大量導入時の注意点
パソコンを大量導入する際には、気をつけたい注意点があります。
購入・リース・レンタルのいずれが最適かを知る前に確認しておきましょう。
導入するパソコン選び
パソコンの導入にあたっては、どのような形状・スペックを持ったモデルを導入するか考えるべきです。
現在では多種多様なスペックがあり、その中から自社に適したものを選ばなくてはいけません。
まずは、以下の項目を明確にしていきましょう。
- ・デスクトップ型・ノート型のいずれを導入するのか
- ・CPU・メモリ・ストレージ・ディスプレイサイズの選定
- ・OSのバージョン
- ・周辺機器の選定
- ・使用ソフト・アプリの選定
- ・導入予算
上記の点を明確にしておくと、自社に最適なパソコンが絞り込みやすくなります。
また、導入予算については、初期コストだけでなく、ランニングコストも算出しておくと、導入手段も選びやすくなるでしょう。
マスターPCの準備・設定
パソコンを大量導入した際、1台1台に初期設定やソフトのインストールをしていると、膨大な時間と手間がかかってしまいます。
そのため、マスターとなるパソコンを決めておき、必要な設定・ソフトをインストールして他のパソコンにコピーをすると、大きく手間を削減できます。
マスターPCを作成し、他のパソコンにコピーをしていくには、専用のソフトをインストールする必要があります。
そのため、マスターPCを作成する方法でも、設定作業や複製作業には時間がかかるため、導入サポートを利用している企業も多くなっています。
パソコンを大量導入するなら?購入・リース・レンタルを比較
注意点をふまえ、パソコンを大量導入する際には購入・リース・レンタルのどれが最適なのか、比較していきましょう。
それぞれ大量導入時のメリット・デメリットをご紹介しますので、参考にしてください。
パソコンを大量購入する場合のメリット・デメリット
パソコンを大量購入する場合のメリットは以下の通りです。
- ・自社に最適な形状・スペックを持つモデルが購入できる
- ・中古を購入すれば費用を抑えられる
- ・大量購入による割引が適用されるケースがある
自社が欲しいパソコンを購入できるので、業務に合わせて最適な形状・スペックのモデルを選べます。
法人パソコンの購入時はカスタマイズができるため、メモリ増設やWindows Proなどに変更もできるでしょう。
また、購入費用を抑えるために、中古あるいは割引を検討することもできます。
一方、パソコン購入のデメリットは以下の通りです。
- ・初期コストが発生する
- ・会計処理の手間が増える
- ・初期設定をしなくてはいけない
- ・故障・修理対応を自社で行う必要がある
購入はどうしても初期コストが高くなってしまいます。
10万円のパソコンを100台調達するとなると、1,000万円のコストが必要です。
会計処理上も、パソコンを大量購入をした場合は、年ごとに減価償却の処理を行なったり、償却資産として固定資産税がかかったりすることとなり、経理担当者の手間が増えます。
また、初期設定作業や故障修理対応でも時間と手間がかかってしまいます。
特に、パソコン故障時は業務も止まってしまうだけでなく、修理料金もかかるので、損失は大きくなるでしょう。
パソコンを大量リースする場合のメリット・デメリット
パソコンを大量リースする場合のメリットは以下の通りです。
- ・自社に適した形状・スペックのパソコンを調達できる
- ・初期コストを抑えられる
- ・パソコンの処分・廃棄を考えなくていい
- ・月額料金を全額経費に計上できる
企業が欲しいパソコンをリース会社が買取り、リースという形で貸与するのがリース契約の流れです。
そのため、基本的には自社に適した形状・スペックのパソコンを調達できます。
また、リース料は月額支払い制のため、初期コストを抑えられる点もメリットです。
契約が終わると、パソコンはリース会社へと返却になるので、処分・廃棄を考えなくていい点も魅力といえます。
一方、パソコンを大量リースする場合のデメリットは以下の通りです。
- ・途中解約が原則不可能
- ・故障・修理対応は自社負担
- ・返却時にはパソコンの初期化作業が必要
リースは2年〜5年などの長期期間での契約となり、満了せずに解約をすることは基本的にできません。
また、故障・修理で発生する費用は自己負担となるため、追加で費用が発生する場合もあるでしょう。
また、情報漏洩リスクの観点から、リース契約が終了して返却をする際、パソコンの初期化が必要です。
これらのメリット・デメリットを踏まえると、長期間の使用が確定している場合には、適した契約方式といえるでしょう。
パソコンを大量レンタルする場合のメリット・デメリット
パソコンを大量レンタルする場合のメリットは以下の通りです。
- ・最短1日から利用できる
- ・周辺機器のレンタルも可能
- ・初期設定不要ですぐに使える
- ・修理費用はレンタル会社負担
- ・月額料金を全額経費に計上できる
レンタルの利用期間は最短1日からで、リースよりも契約期間に柔軟性があります。
そのため、途中解約という概念はなく、利用期間が強制されることもありません。
また、レンタルはパソコンに限らず、マウスやモニターなどの周辺機器も利用可能です。
初期設定はレンタル会社が行ってくれるので、大量導入時の設定作業の負担を大幅に減らすこともできるでしょう。
一方、パソコンを大量レンタルする場合のデメリットは以下の通りです。
- ・利用できるのはレンタル会社が提供するパソコンに限られる
- ・3年以上の利用は購入の方が安くなる場合が多い
- ・レンタル更新の際にはデータ移行、インストールのし直しが必要
基本的にレンタルで貸与されるパソコンは、中古品かつレンタル会社が提供するものの中から選ばなくてはいけません。
そのため、自社の想定しているスペックがない場合もあるでしょう。
また、同じパソコンを3年以上レンタルするなら、購入の方が費用を抑えられる場合が多くなっています。
レンタルは延長ができない点もデメリットといえるでしょう。
契約期間満了時に一度返却することになるため、その際にデータ移行と、新しいパソコンにインストールをし直す作業が必要になります。
パソコンの導入数が多いほどレンタル利用がおすすめ
購入・リース・レンタルのメリット・デメリットを考えると、使用期間などにもよりますが、パソコンの導入数が多いほどレンタル利用がおすすめとなる傾向です。
特に初期設定が不要な点は、圧倒的に負担が少なくなるため、大きなメリットに感じる企業も多いでしょう。
さらに、イベントやセミナーなどの短期間での利用の場合は、レンタルが最も適切です。
それぞれの方法にメリット・デメリットはあるものの、レンタル利用を魅力に感じる企業も多いのではないでしょうか。
まとめ
今回は、パソコンを大量に導入するなら購入・リース・レンタルのどれが最適なのかを解説しました。
利用シーンによってどの方法が最適なのかは異なりますが、利用が短期間の場合や、コストや手間の観点から、レンタル利用には優れている部分が多くなっています。
ぜひ、自社に合った最適な導入方法を見極めて、効率のいい業務スタートを切れるようにしていきましょう。