ひとり情シスのソリューションまとめ 2022.02.24

昨今、記事として取り上げられ、書籍になったりと話題の「ひとり情シス」ですが、ここ数年でのコロナ禍の影響で、DX(デジタルトランスフォーメーション)、テレワークの流れが継続している中でも、近年増加傾向にあるようです。

「一人でやるには全く時間が足りない」

「限られた予算で外注もできない」

「周りに頼れる人もいない」

と ”「ない」ものだらけの状況 ”でも何とか進めなければならない・・・!!

といったお悩みのひとり情シスの方は多いことでしょう。

今回はそのような「ひとり情シス」の方向けのお役立ち情報として「ファイル共有」「社内ヘルプデスク」「スケジュール管理」「PC端末管理」の4つの観点から、”ひとり情シス向け関連ソリューション”をまとめました。なにかひとつでも日常業務のヒントがありましたら幸いです。

はじめに(ひとり情シスの動向)

2022年1月26日、一般社団法人 ひとり情シス協会より、従業員50名から500名までの独立系、大手企業グループ会社系の日本国内の中堅中小企業を対象にした「ひとり情シス実態調査」と「中堅企業IT投資動向調査」の実施報告が公開されました。

ひとり情シスに「情シススタッフの増員意向があるかどうか」の調査をしたところ、その結果は昨年2021年調査が34%だったのに対し、今回の2022年調査では58%まで増えており、情シスの「増員意向」が大幅に増えている結果が出ました。その背景としては、コロナ禍でのテレワーク環境への準備、デジタル化への対応など業務量が増えていることと、働き方改革の浸透により実働時間減少などが上げられ、ひとり情シスの業務ひっ迫度合いが調査結果からもわかると思います。

・調査期間 :2021年12月13日(月) ~ 2021年12月31日(金)

・調査企業 :従業員50名から500名までの独立系、大手企業グループ系の中堅企業

・有効回答数:1,846名

引用:「ひとり情シス実態調査」と「中堅企業IT投資動向調査」

(1) ファイル共有ツール

ひとり情シスソリューションまとめ_ファイル共有

ひとり情シスの場合、一番に上がってくる課題が「ファイル共有」、すなわちファイルサーバの管理と、それに伴う従業員・ユーザーの運用管理ではないでしょうか。

2022年1月改正の電子帳簿保存法の影響で、ファイルのデータ化、管理方法の重要性は急速に高まっています。業務で扱うデータ量が増えていく企業はほとんどで、サーバーの再設計や容量拡張、BCP/DR対策などさまざまな対策・工夫が必要です。

そのような中、ひとり情シスの方には、『保存場所が足りない』『ファイルが見つからない』『間違って消したので復旧してほしい』といった従業員からの声も日々寄せられることも多いかと思います。

昨今ではテレワーク化も当たり前の世の中ですが、常にファイルサーバの面倒を見ることに苦労しているひとり情シスの方も少なくないことでしょう。

そこに加えて、ファイル共有の運用ルールが整っていないと、社員は各PCに個別ファイルを保存、メールに添付して送付するようなそれぞれの運用をはじめてしまい、ファイル共有・管理がされない、といった悪循環になりかねません。

そこで対策として上がってくるのが「クラウドストレージサービス」の存在です。

既に検討したことがある、導入している、というひとり情シスの方も多いかと思いますが、この記事で紹介するのは、ひとり情シスの方が抱える”ひとりヘルプデスク”や、”低予算”といった現状を考えた「操作性がファイルサーバに近い」「中小企業でも導入できる安価な料金体系」といったポイントを重視したファイル共有ツールを2つご紹介します。

1.Fileforce(ファイルフォース)

ひとり情シスソリューションまとめ_ファイル共有_fileforce

「Fileforce® Driveは、社内ファイルサーバーと同様の操作感でFileforce®機能の利用を実現したインターフェースです。クラウド上のストレージでありながら、Windows PCの「ドライブ」としてマウントすることにより、エクスプローラをはじめとするWindowsアプリケーションから、ローカルのHDD/SSDや既存の共有フォルダと同じように、Fileforce®上のファイルやフォルダを扱えます。クラウドとローカルの境界線をなくすことで、ユーザーは従来と使い方を変えることなく、クラウドサービスのメリットを享受できます」(製品ページの冒頭より抜粋)

①価格

 価格は他製品と比較してもスモールスタートがしやすいエントリープラン(月額1ID 900円)を用意しております。さらに無料トライアルもあるので、とても導入しやすいです。

②操作性

 価格の次に、ひとり情シスの場合は、システムの入れ替えによる教育工数や、問合せ対応増加は避けたいところですよね。そこで、既存の運用と変わらない「操作性」というのは重要視すべきポイントにあると思います。

よくみるのが「フォルダ階層を作成できる」という点で操作性は同様という製品もあると思いますが、こちらのFileforceは、WindowsOSのPC内で「Fileforce(Z:)」と表示され、Windowsのファイル形式と変わらない運用ができます。

ひとり情シスソリューションまとめ_ファイル共有_fileforce2

操作性で、はずせない部分となるのが「アクセスのしやすさ」ですが、導入した結果アクセス性が悪く、

「利用頻度の高いファイルはオンプレミスのネットワークストレージの別フォルダに・・・」

などとなってしまうようでは意味がありません。

その点において、Fileforceは「必要な部分をオンデマンドでストリーミング転送する独自技術により、ストレスなく利用できる体感速度を実現」とのことで、インターネット回線が一定速度担保されていれば、安心できる製品になっているようです。

③セキュリティ面

次にクラウドストレージではずせないのが「セキュリティ面」ですが、Fileforceは「通信はすべてSSL/TLS暗号化によるHTTPS通信はもちろんのこと、DigiCert社による鍵長2048bitの証明書を採用し、クレジットカードの業界標準となっている「PCI DSS」での最新規定に準拠した最高水準の暗号通信技術を採用」とのことです。さらに「キャッシュも暗号化対応」をしていることで、ローカル・社外で利用が伴う場合は、VPN(バーチャルプライベートネットワーク)サービスと併用すれば、かなり安心して利用できることでしょう。クラウド環境は、主流になっているAWS(アマゾンウェブサービス)のクラウド上で稼働しているので、その点の安心感も十分ですね。

その他タブレットやスマートフォン、複数端末での利用ニーズに対応して、Webブラウザで利用できるWebUIもしっかり用意されている点も嬉しいポイントです。

2.DropboxBusiness(ドロップボックス ビジネス)

ひとり情シスソリューションまとめ_ファイル共有_DropboxBusiness_1

クラウドストレージで有名なDropboxに法人向けサービスがあるのはご存知でしたでしょうか。DropboxBusinessは全世界で20万社が導入の、法人向け容量無制限のクラウドストレージです。

①価格

Standardプランで、年間1ユーザー15,000円~(5Tまで)、上位のAdvanceプランは年間1ユーザー24,000円~で容量無制限で利用可能です。30日間の無料トライアルがあり、スモールスタートができるのも安心ですね。

②操作性

こちらもPCのエクスプローラーの操作と変わらず、トレーニングなしで使い始められます。

ひとり情シスソリューションまとめ_ファイル共有_DropboxBusiness_2

③セキュリティ

セキュリティ面については、データの送信時・受信時にはSSL/TLS暗号化通信が使われるため盗聴による情報漏洩の心配がありません。また、データ保存時は暗号化されたブロックの状態で保管されるため不正アクセス時にも安心です。

クラウドを介したデータ共有では、期限付きリンクやパスワード付きリンクすることが可能なので、安全に共有することができます。ファイルをメールで送る場合のも意外と面倒ですよね。よくある対応の手順書などをまとめておき、そのファイルのリンクを閲覧するような運用にできると、よりひとり情シスの不可軽減につながるのではないでしょうか。メール本文にリンクを記載するだけでOKなので、ファイル添付する必要はありません。セキュリティ面で問題がある「PPAP※」への対策にも役立ちます。※PPAP:Password付きZIPファイルを送ります、Passwordを送ります、Angoka(暗号化)Protocol(プロトコル))の略号

そして、登録されたデバイス以外のアクセスを制御したり、グループやアカウントごとにユーザーの追加やアクセスレベルの変更などを行える機能があるので、どこにいてもセキュアな環境で作業ができます

お勧めの購入方法としては、大塚商会提供のたよれーるDropbox Businessであれば、操作・設定サポート付きで、月額での請求書支払いができるため、月額での経費管理したい場合は、こちらが便利かもしれません。

お役立ちダウンロード資料が”ひとり情シス目線でのコミック形式”となっている点がわかりやすく、面白いです。

(2) 社内ヘルプデスク(チャットツール)

ひとり情シスソリューションまとめ_チャットツール

ひとり情シスのお悩みポイントとして「従業員のシステムトラブルや問い合わせに忙殺される・・・」というのがあると思いますが、チャットツールの利用はされておりますでしょうか。

電話の場合は、急ぎの際や細かいヒアリングをする際には便利なのですが、まずは試してほしい操作があるときなどは、相手の対応に付き合う必要があり、多くの時間を要してしまうことも少なくありません。

一方、メールの場合は手順など正確に情報を伝えたいときには便利な反面、細かいヒアリングをするのにはやり取りが多くなり不向きです。

そこで、その中間を埋めるための選択肢として「チャットツール」の利用が効果的です。

チャットであれば、電話と近い感覚でヒアリングを行うことができ、メールに近い感覚で手順を正確かつ即座に伝えることが可能です。クラウドストレージと併用すると、手順書のリンクを送るなどすれば更に効果的ですね。普段office365(現Microsoft365)を利用されている場合は、チャットツールは「MicrosoftTeams(チームス)」一択になることでしょう。

まだメールやofficeソフトはoffice365ではない…というひとり情シスの方は、チャット機能の運用開始に向けて、office365への移行か、Slackやchatworksなど無料版のあるチャットツールの導入を検討されることをお勧めします。office365に移行する場合は、Exchangeサーバや、メールサーバー等のサーバー管理の工数も軽減されるメリットがあります。

チャットツールの詳しくは、以前のビジネスチャットツールの比較を行った下記記事がございますので、合わせてご参照ください。

レンタルパソコンで使えるビジネスチャットツール5選!Slack・ChatWorkなど無料のおすすめルーツも

既にチャットツールは導入済みで、そのチャットでの問合せが多くお悩みの方は、予算に少し猶予があるのであれば、「チャットボットの導入」を検討することも、ありではないでしょうか。

最近では、AI学習済みのプリセットのFAQコンテンツ付きのツールも低価格で利用可能です。人事総務部門など近しい他部門と共同利用とすれば、更に部門コストは安価になることでしょう。

チャットボットの効果として、飲料業界大手のサッポロビールホールディングスは社内問合せにAIチャットボットを活用した結果、問合せ対応業務が45%削減、情報検索時間が80%削減できたという報告もあります。

(参考:野村総合研究所:https://www.nri.com/jp/journal/2017/1011/

「チャットボットの設定、メンテナンスまで・・・」と思われる方もおられるかもしれませんが、ご参考までに、導入検討しやすいであろう「社内用テンプレート付のチャットボットツール」を以下2つご紹介いたします。

 

1.ChatDealer(チャットディーラー)

ひとり情シスソリューションまとめ_チャットツール_Chat Dealer

費用:月数万円

ChatDealer(チャットディーラー)は、最近CMでもよく見るようになった「楽々精算」を提供している「株式会社ラスク」のAIチャットボットサービスです。AI搭載にもかかわらず圧倒的な低価格を売りにしており、価格は月額数万円となっております。社員数に関わらず固定料金で、特徴は400種類以上という豊富な社内用テンプレートの数。そのうち、情シス部門向けも100種類以上のテンプレートが揃っており、更にはグループウェアやビジネスチャットツールなどとの連携もあり、使い慣れているインターフェース上でのチャットボット利用ができます。いずれも導入負担が少なくなる点で、ひとり情シスには非常にうれしいポイントが揃ったツールです。

2.SYNCPIT(シンクピット)

ひとり情シスソリューションまとめ_チャットツール_SYNCPIT

費用:1ユーザー月額100円

こちらの「SYNCPIT」は費用はなんと1ユーザー100円月!

様々なチャットツールと連携が可能で、MicrosoftTeams(チームス)を利用している企業であれば、Teams上でのFAQチャットボットが構築ができます。

従業員からの問合せに課題をお持ちの方は、分析ダッシュボード機能も充実しているようなので、一度検討してみるのも良いかもしれません。

(3) スケジュール・タスク管理

ひとり情シスソリューションまとめ_スケジュール管理_1

次にスケジュール管理についてです。

ここでは、外部ベンダーや社内問い合わせ対応を”メール(Outlook)メインで行っている”ひとり情シスの方向けに、便利なスケジュール管理のTipsをご紹介いたします。

最近では、スケジュール&タスク管理にBacklogやBrabio!といったクラウドツールが増えてきてきていますよね。

しかし、正直ひとり情シスではそこまでの管理は、登録や更新が面倒になるケースも少なくないように思います。

とはいうものの、スケジュール・タスク管理は課題に感じながら、毎日とにかく目の前の仕事に奔走している方も多いのではないでしょうか。

1.MicroSoft Outlook(アウトルック)

法人の場合、メールツールはOutlookを利用されている企業がほとんどかと思います。メールで日程調整できた後に、新規でスケジュール登録を行い、いざその日が来たら、

「あれ?どんなやりとりだったかな?」

と、その都度メールの履歴を探して…となっていませんか。

そこで「Outlookのメール内容をそのままスケジュール化する方法」があることをご存知でしょうか。

この方法だと「メールの差出人」「送受信日時」「件名」「本文」などメールでのやり取りをそのまま引用し、スケジュール化できるので、案件内容とスケジュール登録がセットで管理することができます。

具体的な方法は以下です。

▼①受信したメールを予定表にドラッグ▼

ひとり情シスソリューションまとめ_スケジュール管理_2

▼②【予定】ウィンドウにて、予定登録▼

ひとり情シスソリューションまとめ_スケジュール管理_3

 

▼③登録内容を確認して、[保存して閉じる]▼

ひとり情シスソリューションまとめ_スケジュール管理_4

▼④[予定表]で登録内容が表示される▼

ひとり情シスソリューションまとめ_スケジュール管理_6

この方法を使えば、例えば、社内の申請メールをテンプレート化させておき、その申請メールの件名から差出人、申請内容をそのままスケジュール可できるので、「誰の」「どの申請を」「いつ」「どのように行うか」の管理をスムーズに行うことができるかと思います。さらにそのスケジュールを公開しておくことで、さまざまな交渉や調整も取りやすくなることでしょう。

普段Outlookご利用の方で、ご存じなかった方はぜひお試しください。

引用サイト:https://dekiru.net/article/19890/0

2.Lychee Redmine(ライチレッドマイン)

スケジュール・タスク管理のTipsとして、もう一つご紹介いたします。

普段はOutlookやGoogleカレンダーなど個人単位でのタスク管理をしているひとり情シスの方で、一部スポット的にプロジェクト型のタスクがあったり、ガントチャート等で少しシステマチックに細かく管理をされたい方についてはLychee Redmine(ライチレッドマイン)」というツールはご存知でしょうか。

無料プランでも10ユーザーが利用可能で、ガントチャートはもちろんのこと、”カンバン”といったふせんを貼るように直感的にタスク管理できる機能がデフォルトで揃っています。タスクの優先順位や、進行中・解決などステータスごと管理もドラック&ドロップで整理できて、忙しいひとり情シスの方でも、楽しみながらスケジュール・タスク管理できるかもしれません。お悩みの方で気になる方は、この機会にお試しするのもよいのはないでしょうか。

【引用】Lychee Redmineカンバンの機能ページより

(4) PC端末管理(貸与パソコンの導入)

ひとり情シスソリューションまとめ_PC管理端末

最後に、ひとり情シスの方にははずせない「PC端末管理」のソリューションとして、”貸与用のパソコン導入”について触れたいと思います。

ひとり情シスといえば、従業員のパソコン端末の調達~セットアップ、サポートなどが、ひとつのメイン業務になると思います。

退職・入社が多い3~4月にかけては特に繁忙期で、そこに新たにリース契約の更新や、バージョンアップ、データ消去、修理対応などなどが入ると、それはもう手が回らない状況になるかと思います。

そこで最近ではパソコンをリースではなく、「レンタルする」企業様ニーズも増えてきております。

実際にお問合せいただいたお客様のお声で、
『期末に近づいたので、パソコンのリース契約を見直し計算してみたところ、レンタルPCの方がコスト削減になると気付いて連絡しました。御社のサポート内容はどの様になっていますか?』
といった内容がございました。

リースの場合は最低2年の減価償却がほとんどで、契約に柔軟性がありません。

対してレンタルの場合は、利用したい期間を月単位で自由に設定できます。

故障した場合も、修理依頼をするのではなく、レンタルであれば「返却して、代替機を送ってもらう」といったシンプルな運用にすることができるので、貸与用のパソコン導入は、忙しいひとり情シスの方にぜひおすすめしたいソリューションです。

詳しくは、過去に関連記事を多く投稿しているので合わせてご参照ください。

法人向けパソコン導入┃リースからレンタルPCへの切り替え方法と導入メリット

法人で レンタルパソコン を借りるメリットをまとめて紹介│長期利用で相場より安く業務効率化

レンタルパソコンのメリットについてご紹介させて頂きましたが、どのレンタルパソコン業者がよいのか、費用はどれくらいかかるのか、といった比較をした記事も過去まとめております。気になった方はぜひ合わせてご覧ください。

法人向けレンタルパソコン┃ A4サイズ(14インチ)の価格比較 お得なのはどれ?

まとめ

いかがでしたでしょうか。ひとり情シスの方向けに、主な課題となりそうな切り口でソリューションをまとめさせていただきました。

その他にひとり情シス向けの関連記事をいくつか配信しておりますので、宜しければこちらも合わせてご覧ください。

法人向けレンタルPCを扱う ひとり情シスの課題 まとめと改善策

レンタルPCを扱うひとり情シス課題関連書籍9選

ひとり情シスが導入する社内Wikiとナレッジ共有方法

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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